プラトンの詩(プラトンのし)、すなわち哲学者プラトン名義の短詩(エピグラム)は、『ギリシア詞華集』や、ディオゲネス・ラエルティオス『ギリシア哲学者列伝』プラトン伝に収録されて伝わる。
詩のジャンルは、恋愛詩・哀悼詩・牧歌詩など多岐にわたり、美少年アガトンやシュラクサイのディオンに対する少年愛の詩も含まれる。もともとソクラテスに出会う前の青年期のプラトンは詩作に打ち込んでいたとされる。しかしながら、同名の二人の詩人(喜劇作家のプラトンとその2世)が近い時代に活動したこともあり、真贋の判別は困難である。詩の多くは明晰で優雅と評され、もし真作だった場合、プラトンは哲学者のみならず詩人としても優れていたことになる。
一部の詩は、アプレイウス著『弁明』(Apologia) でラテン語に訳されている。
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※番号は沓掛良彦訳『ギリシア詞華集』のもの。
関連項目
- 国家 (対話篇) - 「詩人追放論」が語られるプラトン対話篇
- イオン (対話篇) - 詩についてのプラトン対話篇
- 中期プラトン主義 - ディオゲネス・ラエルティオスやアプレイウスが属する思潮。
日本語訳
- 『ギリシア詞華集』
- 沓掛良彦『ギリシア詞華集 1』京都大学学術出版会〈西洋古典叢書〉、2015年7月。ISBN 9784876989119。 (原著1-6巻)
- 沓掛良彦『ギリシア詞華集 2』京都大学学術出版会〈西洋古典叢書〉、2016年3月。ISBN 9784876989164。 (原著7-8巻)
- 沓掛良彦『ギリシア詞華集 3』京都大学学術出版会〈西洋古典叢書〉、2016年10月。ISBN 9784814000326。 (原著9-11巻)
- 沓掛良彦『ギリシア詞華集 4』京都大学学術出版会〈西洋古典叢書〉、2017年2月。ISBN 9784814000357。 (原著12-16巻)
- 『ギリシア哲学者列伝』- 「第3巻 プラトン伝」
- 加来彰俊訳『ギリシア哲学者列伝 上』岩波書店〈岩波文庫〉、1984年。ISBN 978-4003366318
- 木下昌巳訳「プラトン伝」、中畑正志編『プラトン哲学入門』京都大学学術出版会〈西洋古典叢書〉、2008年。ISBN 9784876981809
- 村治能就訳「プラトン」、山本光雄編『プラトン全集 別巻』角川書店、1977年。ISBN 978-4045109119
関連文献
- 松平千秋「プラトンの詩」『プラトン全集 月報5』岩波書店、1974年。NDLJP:12216639/25
脚注



