チェロキー文字(チェロキーもじ、英語: Cherokee)は、Unicodeの41個目のブロック。
解説
アメリカ合衆国オクラホマ州およびノースカロライナ州などに居住するアメリカ先住民のチェロキー人によって話されるイロコイ語族のチェロキー語を表記するためのチェロキー文字を収録している。
チェロキー文字はシクウォイア (ᏍᏏᏉᏱ、S-si-quo-ya)によって1820年代にラテン文字などを元に発明された文字体系であり、平仮名などと同様に1文字に頭子音と母音が一組になった音節の情報を持ち、音節ごとに文字が分かれている音節文字に分類される。書字方向はラテン文字などと同様に左から右に横書き(左横書き)し、上から下に行を送る。また、単語毎に分かち書きをする。
チェロキー文字は大文字と小文字が元々区別されていたが、チェロキー文字がUnicodeに最初に登録された1990年代初頭はタイプライターを用いた文書の作成が中心となっており、多くの文書がタイプライターの技術的制約によりチェロキー文字の大文字と小文字とを区別できなかったことから、20世紀頃まで小文字の使用頻度が減った経緯もあり、チェロキー文字ブロックには小文字は含まれていなかった。のちにチェロキー文字が本来大文字と小文字を区別する文字体系であることが判明したため、現在はUnicodeでは小文字の多くが本ブロックとは別のチェロキー文字補助ブロックに収録されている。ただし、本ブロックにも空いていた領域に一部の小文字が後から収録されている。
符号位置の順序はおおむね伝統的なチェロキー文字の順序に従っている。
Unicodeのバージョン3.0において初めて追加された。
収録文字
小分類
このブロックの小分類は「大文字の音節(の翻訳)」(Uppercase syllables)、「古典的な大文字の音節」(Archaic uppercase syllable)、「小文字の音節」(Lowercase syllables)、「古典的な小文字の音節」(Archaic lowercase syllable)、の4つとなっている。
大文字の音節(Uppercase syllables)
この小分類にはチェロキー文字のうち、基本的な大文字の字母が収録されている。
古典的な大文字の音節(Archaic uppercase syllable)
この小分類にはチェロキー文字のうち、現在は使われていない歴史的な大文字の字母が1つのみ収録されている。
小文字の音節(Lowercase syllables)
この小分類にはチェロキー文字のうち、大文字と小文字を区別する場合に用いられる小文字の字母が収録されている。
古典的な小文字の音節(Archaic lowercase syllable)
この小分類にはチェロキー文字のうち、現在は使われていない歴史的な小文字の字母が1つのみ収録されている。
文字コード
履歴
以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。
出典
関連項目
- チェロキー文字


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