抗酒薬(こうしゅやく)とは、アルコールと共に飲むと二日酔いに似た吐き気・頭痛などの症状を起こす薬である。嫌酒薬(antabus)、ジスルフィラム様作用薬(Disulfiram-like drug)という。また、そのような効果が表れる様を、アンタビュース様作用(Antabuslike)、ジスルフィラム様作用と呼ぶ。

アルコール依存症などの治療に使われるが、患者が自尊心から命を捨ててまで抗酒薬を放棄する場合も多い。

歴史

1937年に、ゴムの加工作業に関わる労働者達が、アルコールに弱くなり飲めなくなったという話から調査が行われた。1948年に実験などを通してゴム加工に使うジスルフィラムが原因と分かり、このような症状を起こす薬をantabus(嫌酒薬)と称した。

ジスルフィラム様作用

先に述べたジスルフィラムと同様の効果を起こすことをジスルフィラム様作用と呼ぶ。

シアナミド(cyanamide,石灰窒素)、n-butyral-doxime、スルホニルウレア、ヒトヨタケに含まれるコプリンの代謝物などにも同様の効果があることがわかっている。そのほか、セフェム系抗生物質などにもジスルフィラム様作用が見られる。

脚注

関連項目

  • フラッシング反応
  • 薬物相互作用
その他のアルコール依存症治療薬
  • アカンプロサート
  • ナルメフェン

シアナミド,ノックビン

禁酒を助ける処方薬ってどんなものがあるの?薬の特徴について薬剤師が解説│Study Days

《回復のためのミニガイド》(12)「抗酒剤」を上手に活かす | アスク・ヒューマン・ケア

アルコール依存症患者における断酒補助薬(レグテクト錠)について 【公式】医療法人見松会 あきやま病院

抗酒薬の作用とは?正常なアルコール代謝やアセトアルデヒドを解説!